音楽のautonomyとか...

この一冊も夏休み読書のひとつ。確かダーラム大で教鞭をとっているAndy Hamilton。

Aesthetics and Music (Continuum Aesthetics)

Aesthetics and Music (Continuum Aesthetics)

ボクは英文科の中で美学のことを耳学問的に知ったり習ったり本を読んだりするわけだけど、この一冊を読むと、音楽の美学の話ってほとんど英文科の中で勉強したこととかぶってる。というか、まるっきり同じな感じ。

このジャズピアニスト兼研究者、やはりアドルノの章にはちょっと力をいれてるみたい。autonomyとか美の極致を目指しつつ、どう批判性を持ちうるのか。これら二つは両立しうるのか。アドルノ弁証法は「否定的」ということになっているが、これを「肯定的」にすることは可能なのか。もし可能だとして、それは意義をこの世で持つことになるのか。現代音楽だけではなくて、フリージャズとかノイズ、サウンドアートにかかわる人びとにとって、避けては通れないテーマだろう。

そうそう、今月24日に開催されるJ大学英文学会で、ピーター・バラカンが講演に来るそうで。ボクはその前の研究発表で司会する予定でもあるので、講演聞くのを楽しみにしてますです。