芳垣安洋と山本精一デュオ

最近パソコンのネット接続が思うようにいかない。パソコン本体のケーブルを接続する部分にゆるみが出てきてしまったせいだ。しばらくパソコンを修理にだせる状況ではないし、困った。そんなこんなで、書き込むのも億劫な日々。

芳垣安洋山本精一のデュオ。6月27日(水)、新宿ピット・インにて。

芳垣安洋がピット・インで行う4日間連続公演の一部としてこのデュオが登場。幕開けとともに、ゆる〜いトークが目立ち、少々不安を覚えつつも、それでも演奏開始。後方の席を陣取ったために、ステージの山本精一のギターワークがあんまりわかんなかった。

感想。微妙な気持ちになった。

2人がとる形式はインプロってことらしい。2人の事前の打ち合わせというものもたいしてなさそうだったし(芳垣は翌日のリハはやってると言っていた)。しかも芳垣安洋のドラムだって、決して統制の取れたビートを響かせるのでもなし、山本精一のギターだって試行錯誤を繰り返しながらという感じだった。そのためか、それゆえの中途半端さが目立ってしまったのだ。

新宿ピット・インという箱でやるということは、おおまかな括りとして2人の演奏はジャズということになる。でも、実際の彼らの演奏はジャズというには遠すぎる。規格化されたジャズではない。しかし、それじゃ2人が得意とする(?)轟音なのか、もっといえばノイズとして聴けるのかというと、轟音にしてはたかが知れてる音だったのだ。芳垣も力一杯太鼓を叩くし、山本精一のギターの弾き方は、ノイズの時の弾き方に近いものがあったと思う。でも、アンプのせいなのか、音量はまぁなんとも小さくてしょぼかった。

芳垣安洋山本精一ならもっとスケールのでかい音を出してくれると思ったのに。

それともこれは、ボクの耳がいよいよ麻痺し始めたということなのか。

残念なことあと一つ。芳垣のドラミングは、小刻みには叩けるけれども、それゆえに1音1音が軽くて、力強さというか重力といえるものに欠ける。それと、体格がいいので、体の動きにムダが感じられてしまう。見ていてかっこいいドラムの叩きっぷりでは絶対にない。凄みを感じられるだけに、とってももったいない。

でもうれしいこと一つ。山本精一が歌った。彼が歌うのをライブで見たのは、羅針盤の吉祥寺のライブ(たぶん関東エリアでは最後の羅針盤ライブ)以来で、だからほぼ2年ぶり。山本精一は、自分には歌のレパートリーがないといいつつ、よく理解できない歌詞を叫んでいた。曲はちょっと前に共演した三上寛を思わせる演歌っぽいものだった。歌うならもうちょっとマシなものをと思いつつ、それでもこのことはなんだか嬉しかった。

しばらくはライブに行く予定はない。いま現在行くことに決めているのは、8月の渚にてのライブ、それからChaos Jockey(山本精一のノイズのデュオ。茶谷雅之と)、久土ユNユ茶谷などのイベント。7月は地味に暮らす。