iTouch購入してみて&mp3をどう考える?

あれほどmp3嫌いだったボクが、iTouchを購入した。そもそもmp3の音質に不満を今でも抱いているし、500mlペットボトルでも辞書でも電話でも、なんでもかんでも携帯する社会がそもそも気に食わないのだが、この度買ってしまった。

その前に、iPhoneを購入するか悩んでいた。電話もmp3もWiFiのインターネットも、アプリケーションも購入すれば英和辞書も、iPhone1台ですべて用を済ませられる。そう思えばよい買い物かもしれないと思っていた。ただ、である。ボクはどうもソフトバンクって会社のロゴが気に食わない。あまりに気に食わないので、未だにvodafoneのロゴ入りケータイを持ち歩いている。

ところで、iTouchとなるとiPhoneから電話とGPS(だっけ?)の機能をマイナスしたものと考えればだいたいよさそう。iTouchだって、写真を突っ込んだり、いろんな辞書を突っ込めたりするので重宝している。文字入力のしにくさが噂になっているような感もあったが、じっさい使用していくうちに慣れというものがあるから問題なし。

以前は電車のなかでもイヤフォンを耳に突っ込んで出歩くことが稀だった。自分では、周囲の音をそれなりに楽しんでいるつもりだった。でも、どうもそれは違っていたいたようだ。楽しんでいるどころではなかった。ボクは周囲の音に、過剰に反応していたのだ。ピリピリしてたんだ、ボクは。そのためか、ヘッドフォンを頭におおいかぶせると、気分を落ち着かせられるようになったみたいだ。

とはいえ、mp3の音質は問題だ。日頃mp3をパソコン(MacBook)で使用すると、標準のmp3音質では音楽を聴いているのにイライラが募ってくる。そのため、高音質のモードにしている。そこまではよいのだが、mp3に関して一番問題なのは、mp3に合わせた音質をCDを制作する側が行っていることだろう。

以前、冗談半分にWaTのCDをレンタルしたことがある。

5センチ。(でかジャケ)

5センチ。(でかジャケ)

CDの再生ボタンを押した途端に思った。「これ、mp3の音質やんけ!!!」

CD制作/製造サイドの意図が見え隠れしてる。CDをmp3で聴くリスナーが多い世の中、制作側もそのことは当然想定しているはず。でも、CDをmp3化することで音質が劣化することもわかりきっていること。それならば、というわけだ。CDの音質を最初からmp3並みにしてしまえば、mp3化しても音質の劣化は最小限に食い止められるだろう、ということか。

なんともずるい計算。確証はないが、おそらく最近市場に出回っているヘッドフォンでも何でも、mp3による音質の劣化をごまかせるような計算をした上で製造されているのではなかろうか。

これは怖い。音楽の規格化がまた別の形で表れるわ。アドルノ以降の研究者にいわせれば、ラジオの発明とジャズの発達がほぼ同時進行していたとき、ラジオの周波数がまだよろしくなかったので、ラジオ周波数にぴったりマッチするような楽器のチョイスを当時のジャズマンは行っていたという。だから、あの当時のジャズっぽいナンバーってクラリネットがリードを取ってる甘ったるいメロディーとか、多くありません???

これと類似した現象がこれからもどんどん行われるんだろう。こんな現象は尽きないに決まっている。だって、CDにはCDのお得意の音があるんだもの。だから、結局は各リスナーがどこで妥協するかってことがポイントになるんだろうねぇ。

と、ぐちゃぐちゃ書いている本人は、どちらかというと規格外の音(楽)ばかり聴いているんで、mp3による規格化もへったくれもないんですけどね、本当は。