Goodbye to The World Heritage

午前中の用事を終えてdeerhoofのcdをまとめ買いしようと思ってhmvに行ったけど、全然揃ってないの。買えなかった。で、悔しいからthe world heritage買った。'Icomos'という2006年の作品。で、これがどうしょもなくつまんないの。吉田達也勝井祐二とか山本精一などがオーガナイズしているバンドなのだけれども、何がおもしろいんだろう?あんな音楽って。

帯には「現在のアヴァンギャルド・シーンのドリーム・チームによる記念碑的作品。轟音のジャズ、ロック、変拍子プログレ、煮えたぎるサイケデリック、浮遊するトランス感覚」なんてある。

アヴァンギャルド性を「轟音のジャズ」とか「変拍子プログレ」などに見い出してるんだろうけど、それらがどうアヴァンギャルドなのか、正直疑うわ。轟音だって?たかが知れた仕上がりだったよ、ボクがいつも聴いてるノイズに比べてしまえば。変拍子ってところのアヴァンギャルド性だってさぁ、なんか、この発想って構造主義以前の思考モードっぽくて全然アヴァンギャルドな感じがしない。そもそもボクには変拍子という規則的な拍子にしか聴こえないんだよね(山本精一のParaもこの点は一緒)、これはたぶんボクが脱構築の洗礼を受けてしまってるからだろうか。結局伝統的な拍子の概念とたいした差を築けていないようで、このcdをアヴァンギャルドと言われても「???」としかアタマに浮かばなかった。それよりもプログレという古臭いカテゴリーに縛られっぱなしのくせにプログレ性を前面に打ち出せるつもりでいるなんて、どうかしてるよね(山本精一はどっかのライナーノーツにこういう旨をはっきりと記しているのに、なんだか残念だわさ)。

そういう実は伝統的なコンセプトに縛られてるところというか、ボク的にいってしまえば古臭くてダサダサなもの、日本のジャズマン特有のものなのだろうか?ルインズ関係のcdジャケットに載ってる写真を見るとさぁ、首にタオル巻いたり、マッキントッシュのTシャツ着てたりとか、目を覆いたくなるよ。音もダサイわけだわ。でさ、吉田達也関係のcdを全部聴いてきたわけでないので断言してはいけないのだろうけど、彼が参加する作品て、みんな同じような音の集合体、とでも言うべきか、ホントにあなた、それでプログレとか平気な顔でのたまってられるんですか?その根性こそ腐ってるわ。goodbye to 吉田達也。goodbye to the world heritage. ホントにこのcdはgood buyではなかった。呆れてやるかたナッシング。