martin newell

ブログにも最近慣れてきた。書き始めた当初は、構成どうしようとかと、ショボイ頭を結構使ったのだけれど、もうこの段階に達すると泥酔しながらでも書ける感じだ。今日は泥酔してないけれど。しかしmusicincoloursと何かのミュージシャンとをグーグルなどで索すると、このブログに辿り着くことができるっちゅんですから、凄い世の中になりましたねぇ。ただ今夜の3時30分、大きなくしゃみしました。こんなときに誰がボクの噂してるんだ?

この最近になって入手したradio autumn atticというcdは2002年の発表だから、すでにそれから4年以上の月日が経過している。タイムリーに聴いているというには程遠い状態だ。でも、それまではちゃんとタイムリーに聴いていた。xtcのandy partridgeとかlouis phillipなどが彼をプロデュースしていた頃は特に追っかけ同然だった。ベタなbrit popだったし、それでいて、というのが適切かどうかわからないけれど、クセのある音だったしな。

ボクが帰国してそれから最初にリリースされたのがthe spirit cageというアルバムで、これを聴いてから彼に対する興味がだんだんと薄れていってしまった。イギリス人らしいひねった歌詞があるかと思えば、エバーグリーンな感じのソフトロックっぽいのもあったりして、そんなところに満足した人もいるんだろうけど、いかんせん、ドラムが殆ど打ち込みってところに、大いに不満が残った。やっぱりダイナミズムに欠ける、決定的に。ギターの音とかは、xtc仕込みというかなんというか、彼にしか出せないような音ではあるんだけど。

で、radio autumn atticで満足できるポイントというのは、曲のバリエーションが増えたのかな、と。イタリア民謡を取り入れてみたり、これまであまり前面に出さなかった退廃的な雰囲気をモロ醸し出すような楽曲は、ボクの耳には新鮮でした。ドラムやベース、その他たくさんの楽器はnelsonという男が担当していて、生音感は前作に比べて回復傾向にあるような感触だけれど、それでもなぜか打ち込み風に聴こえてしまうのがなんだか残念。

しかし、今回思った。ニューウェルってソロ名義で活動を始める以前に、いくつかバンドを結成していて、その中のひとつ、cleaners from venusというのがあるんだけど、その時の曲の構成と今回のそれが結構似てる感じがする。あまり手が込んでいませんよ、っていうツラを見せるんだけど、結構凝っているつくりとでもいうんだろうか?人々がいうほどに「1人xtc」というほどではないにせよ、うなってしまうものがある。結構、この人のコードワーク、複雑だわ。今度やってみるか。

あ、書いておきますが、この人イギリスでは殆ど無名です。知る人ぞ知る的な存在ですけん。でも、もしかしたら音楽好きでなくても知ってる人がいるかもしれません。それはどうしてかなぁ...それはこの人、詩人として詩集が何冊か出版されてるし、どっかの新聞(高級紙?)に詩を定期的に載せてる/載せてたから。ボクも入手できるだけ入手に動いたことがありました。で、読んでみたが...全く理解できなかった。理由の一端は、ボクには露程の詩心がないため。あともう一つ、普通に難しいらしい。数年前の同僚であった、初老のイギリス人に読ませてみたことがあったのですが、彼も理解できない部分が山ほどあったと言ってたのを記憶している。ただ一つ、ボクでもわかったこと、その初老のイギリス人でもわかったこと、それはニューウェルはイギリスをマジに愛しているということ。これだけだった(いっておくが、どっかの首相のナントカ心というものではないぞ。あぁ、アタマがブチギレてきた。だいたい「愛」を国家的に教育の中に織り込んで強要するってどういうこと?国民に「ボクは/私は首相が大好きです」っていわせるの?それじゃ将軍様国家と一緒じゃん。てかさ、愛を強要する行為自体、倒錯ぎみな感じがする。たとえばボクがAさんに「ボクを愛しないと罰する」というのか。でもそういう強制によって生まれた愛って、どんな意味を持ちうるのだろうか?ボクには全然想像ができない。それとも、こんな愛を強要するとかって発想に辿り着くのは、どっかの首相んとこのご夫妻は、新婚当初から夫婦揃って愛を強要したのだろうか?勿論夫婦愛とナントカ心を同列に議論する事自体バカバカしいけど、それにしてもこの国は、美しいどころか醜いことこの上ないですな)。

radio autumn attic以降にリリースされたcdが1枚はある。それはまだ入手してないけれどどんな仕上がりなんだろう?ただただ心配なのは、andy partridgeにせよlouis phillipにせよ、仲間がみんな年齢を積み重ねていって、オッサンもいいオッサンになってしまって、エネルギー不足を感じさせてしまうのではないだろうか?ということだ。ニューウェルは今のところ彼らと一緒に作品を作る気配は全くないけれど、ニューウェルとてこの加齢から自由であるはずがない。ソロになった時点で、ボクの目には相当のオッサンだったし、その時の風貌もホームレスとニアリーイコールな感じだったし。願わくはもう一度louis phillipと一緒に!と思うけど、どうなんだろ?

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一部の人は知ってるかもしれないけれど、「戦争のサウンドスケープ」プロジェクト、早く手を付けなきゃ。1920年代のノイズ関係の話。まだネタが構築できてない...(これは「ノロウィルス」プロジェクトとは別ですぜよ)。焦るわ。