melt banana

アメリカのノイズの兄弟分から連絡あり。今年もnycのイベントにくるのか?と。行けない、と返信。だって5月の真っ最中のイベントだもん、仕事さぼらないと無理だもんね。今年はいつもの3日間に1日プラスの全4日間で、日本人もたくさん出る。悔しいが、行けない。なぜ今年に限って5月開催なのだ?まったくむかつく。

それよりも先日書いたように今日は秋葉原に行ってきた。会場はグッドマン。貸しスタジオや楽器店界隈にある。初めて足を運んだ会場なのだけれど、秋葉原という場所のわりにはなかなかのハコだった。最近はライブ会場でもおちおちタバコを吸えないところばかりになっているが(ライブの時は、結構タバコを吸う気になる、というか、ああいう雰囲気でタバコを吸うなという方がおかしい)、ここはおちおちと吸えた。ステージもフロアもちょうどいい大きさなのではないかと思う。ちなみに当日券を買うつもりでいたのだけれど、受付にて、名前と目当てのバンドをいってもらえれば前売り扱いしてくれるとのことだったので、適当にバンド名と自分名前をいって当日券ゲット。案の外に良心的なハコだった。

この会場は、いつもはそこそこ空いているらしいのだが、今日はギュウギュウ詰めだった。ラインアップは以下の通り。

SHIFT
MELTBANANA
ヨルズインザスカイ
nhhmbase
CLISMS
mizm

ボクはメルトバナナの噂を聞きつけてこのライブに行くことを決めたのだけれど、どれもこれも見て聴いて、ほんとにがっかりだよ!!!(スケバン恐子)全部結局エモ系。ほんと、若いって素晴らしいね。ギターもドラムも、みんな暴れること暴れること。

理由その1:エモ系が嫌い。感情たっぷりの演奏は、どのジャンルでも嫌い、たとえそれがフランク・シナトラであっても。そもそもなぜエモ系というものが存在するのかがわからない。音楽はいろいろな形態があってよいとは思うけれど、なぜ彼らにとって、音楽を通じてのエモが重要なのか。エモ系で通してなんのご利益があるのか。さっぱり理解できない。エモがかっこいいというのなら、どうかっこいいのか、なにが醍醐味なのか、だれか教えて下さい。

理由その2:歌うのか叫ぶのか、がはっきりしない。歌、というのは彼らの場合、当てはまらないかもしれない。どちらかと言うと、ラップに近いラインをボーカルで発している。ラップに近いとはいえ、彼らの中でラップをやっている意識は全くないだろうし、客にもそっち系のやつらはいない。だからラップみたいな歌、といえばいいのか。そのためか、ボーカルがバンドの中で、どういうポジションにあるのかいまいちよく掴めなかった。これはどのバンドにも当てはまってしまうのが不思議でたまらない。

理由その3:で、エモ系だから、エモが高揚して声も張ってくるわけだけど(きっと)、それと同時に、なぜかみんなグローブのケイコ(だっけ?ぼくはXXXファミリーのことは全然わからない)みたいな甲高い声を出している。これが気に食わない。これだけは言いたい。男女の性別関係なく、ボーカルの声が甲高い、これがなぜどのバンドにも当てはまってしまうのか。前ならえをしているのか。

繰り返して書いてしまうが、理由2や3のように、ある特徴がどのバンドにも同様に見い出せてしまう状況は、けっしておめでたい話ではないと思う。そもそも、一つのハコに何時間もみんなが閉じこもっているというのに、その間中ずっと聴こえてくるのが同じ音というのは、観客思いではない。それと、他のバンドをこれから蹴落としてかなければいけないというのに、他のバンドと同じ音を出していては、絶対に伸びない。さらにボクみたいにいじわるな人間は、各バンドに、何らかの強制力が働いていているのではないかと勘ぐってしまう。この行く先にちらつくのは、音楽の規格化だ。どのバンドも似たような音をだすのは、規格化という一種の強制力が機能してのことなのではないか、と。最悪なのは、それに客も満足しきってしまっていることだ。これではカラオケ文化が形を変えただけではないか。アンダーグラウンドでやってるくせに。なーんだ、みんなまねごとなんだ。

あぁ、今気付いた。この手のバンドは、ギター音も歪み系のエフェクターを多用しているのだけれど、BOSSのエフェクターの新しいラインアップであるメタル系のエフェクター、ファズのエフェクターなどは、こういうニーズに合わせて再発に踏み切ったわけか?はは―ん。楽器業界とバンドのみごとなもちつもたれつ状態。もちつもたれつ、ずっとやってればいいさ。そのうちお互いの首絞め合うことになるさ。

つけ足しのだめ押しすると、どこのドラマーもバカみたいにフロアタムとバスドラ使い過ぎ(これってもしかしてエモの特徴???)。まぁ、どうでもいいや。無駄な一晩だったけどいい勉強になったわ。ボクの知ったことではない、といえば知ったことでない音楽だ。

ちなみに、今日の会場は11周年で、今後のラインアップには気合いが入ってます。今月だけでも、3日に三上寛、月末にはムーンライダーズ鈴木慶一カーネーション直枝政広の子弟でライブを抱えているらしい。このゴールデンウィーク含めて、凄いショーが盛り沢山ですわ、秋葉原のわりには(ボクはこの土地に対して根深い偏見をもっている。オタクのまち、というのが理由の100%。つくばエクスプレス開通以来、乗り換えでこの駅を使用するだけで、けっして周辺をふらついてみようとは一度も思わなかった。今日開通以来初めて歩いたけれども、やっぱり嫌な、下品な街であることには変わりないと思った)。

あとは3日に高円寺で灰野敬二の誕生日ライブ。ライブばっかり行ってると、貧乏暇なしになってしまう。Sitaar Tah!!!も5月は凄い。アップリンク・ファクトリーでSitaahのヨシダ氏がシタール教室をまたまたやってくれるそうだ(以前開催されたときは、都合がつかなくて諦めた)。プラース、月末にオールナイトのシタールイベントがあるらしい、恵比寿のロフトで。シタールのサイケ感。ヨダレが垂れちゃいそうです。