luminous orange (2)

今日はふたたびルミナス・オレンジのライブへ。会場は下北沢のBasement Bar。

このハコは12周年を迎えるそうなのだが、ボクは11年ぶりに足を運んだので、その時は開店間もない頃だったのだなぁ。ちなみに、内装ががらっと変わったという印象と、場所もここじゃなかったよなぁ、という印象があり、恐らく移転を一度したのだろう。昔のハコは、会場内にDJブースとしてのやぐらがあったりして結構恥ずかしい空間だなぁと、酒をがぶりといきながら思ったりしてましたっけ。

で、対バンのことはさておき(本当にこれはどうでもいい)、ルミナスのこと。新作リリースを記念してのイベントだそうで、まぁ、めでたい。まる2年かけて製作した1枚だというので、作り終えてほっとしたのだろう。

ほっとしたのが関係しているかどうか知らないが、とても物足りなさを感じた。前回新宿でルミナスのステージを経験したが、そちらの方がずっとよかった。

新宿のルミナスは、アメリカでライブをやる直前のメンツで、急ごしらえの構成だったのかもしれないが、それでもバンドマンシップに溢れていた。トラブルが途中発生しても、それはそれでライブにはつきもの、くらいの雰囲気があったし。で、今日のルミナスと新宿のルミナスが大きく変わる点、それはドラマーにある。

新宿のルミナス、もしくはアメリカで公演したときのルミナスのドラマーは、ルミナス特有のスネアの猛攻をきちんとこなしつつ、その勢いに飲まれることなく、コントロールの利いた、めりはりのあるドラミングを聞かせてくれた。そのドラマーの名前を忘れてしまったのは残念だが、メガネをふっ飛ばしながらスネアを叩いている姿は今でも目に焼き付いている。

一方、本日のルミナスのドラマーは、おそらくレコーディングにも随分と参加している、聴きなれた音だったのだが、意外にフレーズの一つ一つが粗い感じで、具体的にいえば、AメロからBメロに移行するときであってもAメロ開始の部分と同じようなリズムの刻み方をしてしまっていて、圧倒的に演出材料に欠ける、はっきりいってしまえば雑なドラマーだった。だめ押しをさせてもらえば、スネアのチューニングがボクには高すぎたように聴こえた。こういうわけで、今日のルミナスの、80分に及ぶ演奏に物足りなさを感じてしまったのであるよ。

まぁその他は、期待どおり、ばっちりの演奏だと思います。それだけにドラムのことが痛い。ところで、新作に収録されているエレクトロニカっぽい曲は、どうやってライブにて演奏するのだろうか。それはともかく、ルミナスは海外に出して恥ずかしくない、日本のシューゲーバンドです。女性がメインをつとめ(というか、ルミナス・オレンジというのは1人の女性のソロで、その他は方々からミュージシャンを借りているバンドです)、シューゲーで、しかもファルセット利くボーカルで...いや、こんなバンドはめったにあるものではない。

物販コーナーで当然新作ゲット。流通するのは夏をいい加減すぎてからになってしまうそうだ。これからじっくり聴くのですが、出だしだけ聴いてみて、前回も今回も演奏したボクの気に入っている曲が'Icicles'という新曲であることが判明、とりあえず判明。

今後のライブの予定は、シタールものとか、三上寛のアグレッシブ・フォークとか、山本精一関係のジャズものとかのみ。ロック/ポップス系は当分なし。