イクスペリメントイ

木曜日、NHK-FMライブビートにて初めて聴いた。

いろいろつかみ所があるみたいだ。芸大出身。ドラム一人,ギター2人。ベースはなし。このツインギターにつけるエフェクターの数がざっと43に及ぶそうだ。番組MCによれば、エフェクターはサイケ感を出すために機能している、と。映画『ラブドガン』のサントラを手掛けたりもしたそうだ。

感想。なんとも思わなかった。

バンドの雰囲気はdipを想像してもらえば分かりやすいだろうか。それにちょっとConvex Level(京都のxtcと呼ばれるバンド)的なニューウェーブプログレ風味が加わった感じ。いまさら聴くべき作品ではない。そこんところで古臭さを感じ、アウト。イクスペリメントイという自らつけたバンド名とも齟齬をきたしている。歌い方はRadioheadトム・ヨークのそれ、そのまんま東

第一、エフェクターの数からどんな音が聴けるのだろうかと期待するのが人情だと思うけれど、かなり期待外れ。かえってさっきのconvex levelの方が、もっとシンプルに、そしておもしろい音を出しているのではないかと思う(このバンドは数年前に聴いた以来、ご無沙汰だけれども)。

灰野敬二にしたって、1人で20くらいのエフェクターをつなげててもおかしくないのだが、そちらの方がよっぽどサイケ感を醸し出せると思うし、形式的にもニューウェーブとかプログレとかいうカテゴリーのことなど知ったことではないという物腰。43というエフェクターの数に興味をもって放送を楽しみにしてしまった、大変残念なボクです。43という数字は単なるはったりですな。

要はこのバンド、ありったけのエフェクター使ってロックやるのが精いっぱい。音楽の形式とは?という疑問にいっさい対峙することなく終わっていくのだろう。日本の芸大に染まるとこういうことになるのかしら。三上寛風にいえば、「爆破すべきミュージシャーァン」!!!ってとこだろか。