樋口寿人

9月13日(木)に東高円寺UFO Clubへ行くよん、とお伝えしたと思うのですが、その報告。

最初に登場したのがあみのめ、の二人。あみのめが登場することは知らなかったし、この日初めて見たのだけど、よくよく見てみればDoodlesの女の子寺島さんじゃないの。チョー久しぶり。最近Doodlesを生で観る機会がなかったからなぁ。でも、よかったっすよ。ボクは実は寺島さんのボーカルがちょっとだけハスキーでしかも、ちょっとだけ音程がずれるところが好きです。あと、ギターの音もさることながら、弾きっぷりにも感銘を受けております。あみのめではギターもドラムも担当されてるのね。なんか、なにやってもだめなボクは説教されてるようだ。

で、次が樋口寿人。昔、この人のこと、当ブログにて書いたことあります。ただ、そのときは、諸事情により彼の名前の漢字がわからなかったの。でも、アルケミーのサイト(非常階段JOJO広重氏が運営する)で、樋口寿人の名前を見て、へーこういう感じ書くんだ、っていう学習による感動と、もうじきライブがあるんじゃん!っていう驚きで一杯になりました。よって、今日からはちゃんと漢字で書くぞぉ。高円寺に行ったのは、彼のライブを見るためです。

ボク、この人のことはちゃんと、ためらいなく、書きます。大好きです。無限大に大好きです。

多分人は彼のことを避けるかもしれない。あの音はあまりに孤独だ。音色もはかない。時にやさしく、時に痛いギターを鳴らす。彼の声も同様だ。ライターのカチッと言う音、シュポッという栓抜きの音、足音など、彼の演奏中でもばっちり聞こえてしまう。それくらい、彼の演奏は、儚い。(儚い、という言葉は使えると思うけど、「弱音」とか「微音」とか、あとそれ関係のミニマリズムとかいう美学とはまったく関連付けられないだろうな)

少なくとも、ライブハウスというのは、ボクという例外を除いて一人で行くということはあまりない。大体の客は複数でいる。だけど、この極限まで孤独を感じさせる演奏は、複数で来ているオーディエンスの間では共有されにくい音だと思う。

インタビューで孤独のことを(なぜか開けっぴろげに)語っているから、本人もそのことは重々承知のことなのだとろう。でも、ぼくが樋口寿人の音楽を聴いていて、彼は孤独に切り裂かれているようでいて、それでも強いなぁ、と思うのは、孤独の音だからといって絶対にセンチメンタルにならないところだ。彼にはそういう強みがあると思う。

で、演奏後ライブハウスで、そして地下鉄の駅で、彼と話をした。もしかしたら嫌がれるのではないかという不安と、緊張でどきどきだった(その後、ボクは胃がヒリヒリしているのを感じました)。でも、ボクと話をしてくれました。すごくうれしかったっすよ。樋口さん、また来週行きますよ。秋山徹次さんの演奏も楽しみですけどね。