昨日のブログに関して

どうも昨日記述したブログが、自分の予測を超えた、結構多くの方に閲覧いただけているようで、かつてない盛況ぶり(笑)なのですが、大谷良生の著作に言及してしまったせいか、ご本人も閲覧のようですね。

今日は後期の期末試験をたっぷり採点して、たくさん書く気力がありません。ボクはどうやって大谷氏が書き残した質問に答えていいのか分からないので、ここでまずは回答します(ボク自身はこの事実をトラックバックで知っただけです)。

「前者」か「後者」か、ということですが、前者です。ボクはPCとか、ブログなどのことを熟知しているわけではないし、大谷氏がどのようにしてボクのブログを見つけられたのか、皆目見当はつきませんが、本人が目を通すとは,まったく想像していません。

ただ、ベンヤミンのくだりに関しては、やはり説明不足の記述だとおもいます。複製技術に併せて提示される大衆とか、共同体とか、ファシズムの問題を、こういう音楽プロパーな方々は無視するか、知らないか、どちらかなんだろうなぁ。致命的だと思いますねぇ。こういった問題の数々を考慮に入れてベンヤミンアドルノも含めて)を読むのが、ボクの課題だったりするのですが... そのためにもベンヤミンの著作に関する研究、論文をもっと読まれるべきだと思います(もちろんボクも再読するつもりですが)。
Howard Caygillとか

Walter Benjamin: The Colour of Experience

Walter Benjamin: The Colour of Experience

Lutz Koepnick
Walter Benjamin and the Aesthetics of Power (Modern German Culture and Literature)

Walter Benjamin and the Aesthetics of Power (Modern German Culture and Literature)

あたりは必読だと思います。あと、複製技術がもたらす作品の大衆化のことを,音楽でもって考えたいというのであれば、昨日言及したアドルノの一本は逃せないですよね。で、アドルノだとこの辺。

たとえばMax Paddison

Adorno, Modernism and Mass Culture: Essays in Critical Theory and Music

Adorno, Modernism and Mass Culture: Essays in Critical Theory and Music

とか、Andy Hamiltonの最近の出版物
Aesthetics and Music (Continuum Aesthetics)

Aesthetics and Music (Continuum Aesthetics)

Max PaddisonもAndy Hamiltonもイギリスのダーラム大学の音楽学部の教師。Viva Durham!