Jackie-O-Motherfucker から

ここ最近研究会やら聴講している授業の発表やらに追われたり、体調を崩したりして全くブログを書く気になれませんでした。こういった多忙さを言い訳にするのはあまり自分でも好かないのですが、『ワイヤー』誌でさえも、未だに3冊ほどまったく目を通せない状態で、なんか閉塞感があったりします。閉塞感というより、もっと勉強なり研究なりしないといかんなぁ、というやる気の問題かしら。

ライブに行くのも減ってしまいました。これは興味あるライブがあまりありつけないというのもあるのですが、本来だったらもっと行ってるはずなんですがね。最近行ったのはJackie-O-Motherfucker(以下JOMF)の東京公演(6月2日、渋谷O-Nest)だったりするのですが、こちらは素晴らしいライブだったので、これについてはちょっと書いておきましょう。

JOMFはこれまでにも数回日本公演を行っている様子さえ、ボクは全く知らず、ボクは実は彼らの音源さえ殆ど聴いてさえもいないものなので、あまりたいしたことは書けないのですが、こういうヤバいサイケ感もあるのだな、と心打たれてしまった。心打たれたし、ボクなんかは結構このサイケ感に打ちのめされ、JOMFの公演中、ろくに立っていることさえできず、体がふらふらし、周囲の観客を何人も蹴飛ばしてしまったような記憶がある。

バンドの技術的なことを言えば、お世辞にもうまいとか器用だといえるバンドではないかもしれないが、サイケ感の作り方に関しては熟知しているようで、たとえば音程にあまり変化を持たせないベースを下敷きに、ギターがわめかせているやり方に、妙に興奮してしまいました。

ただ、HMVでJOMF周辺のバンドのCDを試聴してみると、こういうアプローチは最近結構あるらしく、たとえばシタールみたいな楽器で(ほぼ)一定の音を出しっぱなしにしてサイケ感を作り出すというのは、常套手段とは言えないまでも、今後は市民権(?)を獲得しそうな気配がある。

欲をいえば、今のJOMFの状態にもっと即興性がじゃんじゃん加わってくると、このバンドは相当のバケものになるだろうなと思った。

JOMFの前にはメルツバウとオルークのセッションがあったのだが、これはまぁ予想を超えるものではなかった。ただ、メルツバウの存在感が出過ぎててオルークの存在が音の中にどれほど刻むことができているのか、ちょっと疑わしかった。

メルツバウ+オルークセッションの前にはツジコノリコとVampillaのセッションを聴いた。ツジコノリコは以前から名前をのみを知っていて、想像だけを頭の中で大きく膨らませるほど興味を持っていたのだが、がっかりしたとしか言いようがない。だって(毛の生えた、という表現がありますが)毛さえ生えてないビジュアル系バンドなんですもの。こんなバンドにはだまされたくない。

現在楽しみにしているのは、渚にての新作と、樋口寿人さんの新作くらいか。Deerhoof(こちらの新作発表が今年中にあると耳にした)も今晩あたり恵比寿で公演があったが、行くほどの体力の自信がなかった。

次のライブ観戦の予定も全くなし。たぶん渚にてのレコ発くらいだろうな。渋谷のワルシャワにも行きたいな。