ひさびさオルガンバー

久々に渋谷のオルガンバーに行った。何年ぶりだろうか。このクラブはすでに十数年の歴史を有しているが、できて間もない頃は毎週のように通っていた。その当時の渋谷系の音楽としいて数えられていたものに、フリー・ソウルとやらジャンルがあった。このクラブの音楽性はまさにそれで、DJのテクニックうんぬんというより、レコードの質というら音楽性がなによりもものを言うクラブだった。

25日の夜のイベントは「ブルー・カフェ」とやらもので、明らかにスタイル・カウンシルの存在が意識されていた。ソウル、ボサノバ、ジャズっぽい音を中心にバンバン聴くことができるだろうと思って、この日に行こうと決めたのだ。

クラブに行くまえまでずっと、ビールやらテキーラをさんざん煽っていたので、常に最高潮なダンシングを披露してしまったわけなのだが、そんなボクでも一つだけ、びっくりしてしまったことがあったのだ。

もうそれは、朝の4時か5時になってのこと。民族衣装っぽいものを身にまとったアフリカ系の人が数人、クラブに入ってきた。そのうちの一人が、なにやら神妙な顔をして、客の一人ひとりと握手をしていくのだ。当然ボクも握手するはめになってしまった。それにしても、みんな違和感もなにも感じてないようすだった。ボクはかえってそのことに違和感を覚えてしまい、休憩中のDJに、その人物のことをたずねてしまった。あの人は誰なのだ、と。

かえってきた答えは、「○マホンですよ。」

○マホンだって。四谷のKinkosで見かけたことがある。店員にすごい剣幕で怒っていた。いかついオッサンだなという印象しか残っていない。いや、確かに、握手した瞬間、○マホンかなぁと、こちらは感が働いたには働いた。しかしその○マホン、ストイックさを芸能界での売り物にしていた○マホンが、この時間帯に渋谷のクラブにくるのか。そんなことがあるもんか。渋谷の真夜中をほっつきあるいても、いいのか○マホン?!