久々に書いてみる

新学期が始まって数週間経過してしまっている。ほぼひと月の間、ブログを空白にしてしまったけど、べつに音楽的にサボっているのではない。

ダウトミュージックのイベントに行ったり、John ButcherやEddie Prevostの公演を観たり、それなりに都内をうろついている。まぁ相変わらずインプロばかりですわ。

CDの購入はあまり考えてないけれど、このドル安に乗じて、北米のレーベルからリリースされている良さそうなものは、音源チェックをパスしたものに関しては買いまくる気マンマン。

羅針盤でドラムを叩いてたチャイナが参加していたJesus Feverのリリースも相次いでいて

lemniscate

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なんかはヘビー・ローテーション(死語?)です。この静かなダイナミズムは今年リリースの中の大傑作間違いなしです。

Dakota SuiteとかIslajaの来日公演も待ち遠しいです。

ところで。

10月2日(土)、もう先週になってしまいますが、千駄ヶ谷のLoop-lineで「朝まで生LOOP「激論! ど〜する!?ど〜なる!?ど〜したい!? 実験音楽」などという催し物がありまして、午後11時30分開始なんですが、ボクは所用があったので午前0時30分から朝7時くらいまで参加。

パネリストは以下の通り。
角田俊也、杉本 拓、宇波 拓、野々村 禎彦、北里義之、田口史人、吉田アミ、今井和雄、生西康典、星 智和

頭のなかには行きたくないと思う自分もいた。理由は、このタイトルでは結局、10名近い論客は好き勝手なことを言い放って終わっちゃうのではないかと思ったのと、実験ということばに対するスタンスがみんなバラバラだろうから、恐らくディベートそのものが成立しなさそうという不安があったりしたから。結局これらの悪い予感はみんな的中しちゃうんだけど。

それでも足を運んだのは、好きな、もしくは嫌いな音楽家(と呼ばれる人びと)がどういう発言をするのかを、会場で体感したいという気になったから。Ustreamで中継されていたことは全然しらなかった。ビラだけを頼りにしてたので。

記憶にとどめておくべきことをたくさん見聞きしたわけではないのですでに何とも言えないけれども、最もがっかりしたのは、論客にはステージに上がる人びとが数名いるわけですが、何をやって活動としているのか、という質問に対し、ほぼ全員が首をひねってしまう状態。「私は...ということをやっている」ときちんと発言したのはたったの一人。パネリストを見れば、その一人がが誰かはすぐわかりますよね。

他のことはまったく覚えていない。美術書?を持ち出して、へんな御託を並べるやつもいれば、助成金の話みたいに、実験音楽のみがかかわっているわけではない問題をネチネチぐずっていたり。

意外なこともあった。批評家と呼ばれる数名の発言がことさら少なかったのとは対照的に、「ただの客」という論客が盛んに発言していた。

ボクはこういうディベートの意義を認めないというのではない。けれども、ディベートをせっかく開催するというのに、今回の司会者はまったく機能をはたしていないばかりでなく、多くの論客が発言する際の足がかりになるベースがないなど、とにかく物足りなく残念だった。

Loop-lineでのパフォーマンスをとても楽しみにするのだけれどなかなか来ることができなくなったという客が大勢いるなかで、会場を満杯にできる企画なのだから、議論の骨子をもっとたくましくしたり、論客から刺激的な発言を引き出せるような司会者の手腕など、大幅に改善する余地がありすぎる。

それにしても、Loopl-lineが来年3月をもって閉店とは、切ないですな。