Velvet Underground tribute

VU TRIBUTE

VU TRIBUTE

Lou Reedの名前はこのところ、"Noisemachine"関連でよく目にするけれど、それほど評判は良くないみたいだし、『ワイヤー』誌で曲当てテストをされた時も、ほとんど解答できていなかった。何年もこの雑誌を読んできて、あれほど解答できない大惨敗を喫したのはおそらく彼くらいだろう。ロックの人ってぇのは、あんまり音楽聴かないのかなぁ?

ところで、リリースからもう10年以上も経過するVelvet Undergroundのトリビュートアルバム。ボクはVUにのめり込んだことはないのだけれど、必要に応じて押さえているバンドではあった。

このトリビュートは2枚組で、exブリッジの大橋伸行くんがオーガナーザーのひとりだったみたい。Pate名義で2枚のソロをリリースしているし、exブリッジの大友さん加入のChicago Bassの活動にも深く関わっていた。Chicago Bass復活の噂を聞いたことがあるんだけどなぁ...

日本やアメリカから18組も楽曲を提供しに集まったというのも凄い話で、これはVUの後の世代にたいする影響が広く深いことばかりでなく、VUを18組がそれぞれ持ち味のあるアプローチによって面白く仕上げているわけで、VU作品のポテンシャルを再確認できることでもあると思う(もちろん全部が全部面白いわけではないけれども)。

Chicago Bassや大橋くん提供の楽曲が最近のヘビーローテーションです。カジくんと共に90年代の渋谷系のど真ん中にいた二組の楽曲がどちらとも、ときに力強くダイナミックな演奏を背景にしながら人間の弱さを切々と歌うというアプローチは、それまでの二組の特徴を考慮するととても意外性がありますが、どちらの曲も強烈な印象を聴き手に残します。

(このトリビュートがリリースされた当時やっていたバンドの相方は、そういう人間の弱さにとても敏感な人で、ボクはそういう彼に対して何もできなかったし、最後にはひどいことをしてしまったなぁと、彼に謝りたいなぁと思うことがあります。ボクという人間も弱いのね)

で、VUのカバーとなるとセットで思い出すのが綿内克幸さんのシングル「希望の町」収録の"What Goes On"。

希望の街

希望の街

プロデュースはサロン・ミュージックで、Asa-chungが第3のサロン・ミュージックのメンバーみたいになっていた時期の楽曲。4つのコードを押さえればなんとかなるVUらしい楽曲(だけど実はコピーしてみると難しい曲)。綿内バージョンは原曲にわりあい忠実で、無駄な音が一つもなく、ボーカルとサロン・ミュージックのドライな疾走感がとてもマッチした、ギターとドラムのカッチョいい仕上がり。綿内さんのこのカバーを聴いてさっきの相方とコピーしたのを思い出します。