行きたいところへ結局行けず...
この夏はいろんなところに行こうと思って計画をあれこれ立てておいたのは本当なんだけど、どれも実現ならず、家でウジウジしているこの夏よ。
そのかわり、我がマエストロ、Iancu Dumitrescuの音源を日本やケルンのCD店に注文しまくり、それだけで10枚に達してしまった。日本円がなぜか(これは本当になぜか、だよね)強いので、海外のレーベル音源を押さえるなら今であることには間違いないと、みんなこのチャンスを逃してはいないはず。
ところでDumitrescu師匠、9月のあたまにブカレストで公演をすることになってたことは、事前に知っていた。のだけど、急遽Stephen O'Malleyも参加することになったそうだ。これはAvramさんから伺ったのだけど、本当にこれはギリギリの段階になって決定したんだそうだ。当方から「その公演を見たかったす。ブカレストに行きたかったっす」ってメッセージを送信したら、その事情を色々教えてもらった。
というわけで、こんな動画は必見、ってわけですな。
奥様もO'Malleyと共演なさってる。動画の冒頭でちゃんとSoloistとしてO'Malleyのクレジットがあります。必見ですよ、これは。
行きたいところ
行きたいところがあるっちゃぁあるし、ないっちゃぁない。行きたいところ? う〜む、それはルーマニアとかアメリカとか。もちろん音楽関係のイベントよ。
ところで、バービカンでこんな10月のイベントがあるんだって。
http://www.barbican.org.uk/music/event-detail.asp?ID=12536
English Journeyっていうんだからプリーストリー関係だっていうのは当たり前なんだけど、"Re-Imagined"ってところがポイントなんだろうね。ハーディー・ガーディートかフォークソングだけだったら単なるノスタルジーで片付けられそうなもんだけど、わざわざ"Re-Imagine"するわけだから、何かしらの新しさ、というか再構築を目論んでいるんだろう。というのも、ボクの音楽の師匠のお兄様やSusan Stengerなどのビデオ上映なんてものが、とてもコンテンポラリーな感じがするじゃない???
しかし、プリーストリーのこの本は、日本でも翻訳が存在してるけど、イギリスでも相当部数が売れたそうで、プリーストリーの浸透振りを思い知らされた感じがする一方で、Simon Reynoldsが否定的見解を寄せる音楽のRetromaniaみたいなものの症例となってしまわないかと危惧したりもする。この企画は何を背景としているのかを是非知りたい。
Jefre Cantu-Ledesma
雑誌記事でリビューされている音源で、気になったものに関しては、試聴などを通して購入したりしなかったりするのだが、そんなプロセスで最近購入したのが次の一枚。
- アーティスト: Jefre Cantu-Ledesma
- 出版社/メーカー: Type
- 発売日: 2010/11/09
- メディア: CD
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しかし、たぶん圧のせいか、じっさいCDを再生してみると、あんまり迫力が感じられない。これはスピーカーで聴くよりもヘッドフォンで聴く方がインパクトを得られるかも。まぁドローンという、ファズっぽさといい、美しぃ感じなわけ。いつか来日したらぜひ現場で聴いてみたい。
ところでこのJefreさん、Root Strataを立ち上げたうちの一人だったのね。知らなかった。そしてTarentelなど、いくつもユニットに加入しているんだっていうんだけど、どのユニットも初めて知ったものばかりで...YouTubeで動画の閲覧可能なので、ちょっと意識的に幅を広げてみる。
追悼:レイ・ハラカミ
レイ・ハラカミさんが27日に亡くなったと聞いてショックだ。
彼の音源とじっくり向き合ったことはないのだけれど、再編される前のNHKがあまり大きく取り上げられることのないミュージシャンを迎えるライブ番組を持っていた時、一度だけ体験したことがある。
グルーブ自体は目新しいものではないにせよ、テーブル1つでこういう浮遊感を出せるのだなと思った当時を、まだボクはよく覚えている。そして、それよりも印象に残っているのが彼のトーク。面白いとかウィットに富んでいるというのではなく、グズグズだった。脱線したり、途中で破綻したり、脈絡がなかったり、まったくMCには向かない人だった。中島らもを思い出してしまったけど、彼はあのグズグズなトークを、らもとは違ってシラフでしていたのだから、たいしたものだと感心してしまったのだ。
ワインハウスの死去に直面したばかりだけれど、ミュージシャンは夭折してしまうものなのか。朝からボクは沈んでしまった。
WileY
昨年、ワイリーが200を超える音源をzipファイルで放出したということを、わりと最近の『ワイアー』誌にて知る。ワイリーのことを知ったのも、数年前にこの雑誌の記事を読んだからなんだけど、これといってGrimeに興味があるわけでもなく、だがしかし、最近エレクトロニカ周辺の音楽を聴くことが多くなってきたこともあり、そんなこんなでもやもやしているうちに、この情報が飛び込んで来て、まぁボクもzipファイルをダウンロードしてみたわけ。
ところで、この大放出に関しては、彼自身がイギリスの『ガーディアン』紙でインタビューされてて、ちょろっと読んでみたところ、マネージャーのWoolfさんとか音楽業界に嫌気がさしているらしい。そして、「自分の音楽が、本当に聴いてほしい人のところに届かない」ためのもどかしさを感じてしまってるんだそうだ。
しかし、Wileyって日本での受容はどうなってんだろう? この度はじめて検索してみたけれど、ろくすっぽ日本語によるまともなサイトやブログがない様子。恐らく、彼の言いたいことっつうのは日本人にはなかなか馴染み薄そうなことばかりだよなぁ...