メニエール病(4)

年内の仕事も一段落しつつあって、耳の調子は断然良い。この一週間、耳鳴り知らず。とても嬉しい。この調子、この調子と、ストレス無縁の生活を心がけようとしても、新年を迎えたあとのおよそ一週間はまたストレスとの格闘が繰り広げられるのだろうと考えるとさすがに気が滅入るような気がする。

薬の服用はものすごく減って、メニエール病に効果アリの液体イソソルビドは卒業した。現在は、ストレス特化の漢方薬を食前に飲むだけ。とても楽になった。カフェインもOKさ。

音楽はやっぱり楽しい。今日になってやっと『ワイヤー』誌の最新号が郵送されて来た。最近のこの雑誌は、現代音楽とか即興のジャズとかサウンドアートなどを楽しむ人間にとって、無意味になりつつあるような気がする。だって、クラブカルチャーに置く比重が近年とても増しているのよ、この雑誌。これはきっとLisa Blanningというライターのせいなんだけどね、彼女いい仕事するっぽいから。

で、冬休みのことはまだ未確定だけど、インドネシアのどっかの島でガムランの修行を積ませてもらうか、インドに行ってシタールの修行を積ませてもらうか、もしくはベルリンに二度目の渡航を果たしてCTM Festivalを大いに楽しんでくるか。来年春には論文の締め切りが二つもあるから、残念だけど長期の旅行は避けるべきなんだろうなぁ。

メニエール病(3)

12月5日(月)に授業してたら耳がちくちくと痛み出した。翌日の火曜日、この日は受診日だったのだけれど、耳鳴りがひどかった。このことを医師に話したら、この病気は完璧にストレスに原因があるね、というひと言。その時まではいろんな症状に薄い効果が期待できる漢方を処方していただいてたけれど、この日の診察後はストレスに特化した漢方薬を処方していただいている。

その新しく処方いただいた漢方を服用して今日で2日ほど経過するが、耳の調子はとても良い。快調だ。もちろん微弱な聴力の変動はあるけれども、次の診断で医師に申告するべき悪化には至っていない。漢方を変更して大成功である。とても嬉しい。

とはいえ、恐らく薬を徐々に減らしていくことには間違いないと思うけれども、そうとなると減らしたことで症状がぶり返したりしないかと心配になったりする。もちろん医師の指示に従うことは言うまでもないことだけど。

この病気とどれだけつき合わなければならないのかは誰にもわからないけれど、どの程度の回復に持っていけるのだろうか。薬に頼らずに生活を送ることができるようになるのだろうか。それともずっと薬を服用し続けなければならないのだろうか。このことはQuality of Lifeを決定的に左右してしまうように思えてならない。

メニエール病(2)

先週12月2日(金)に耳鼻科に行った。その時、ストレス対策の漢方薬を服用して3日目だったけど、耳鳴り状態は決して良いものではなかった。だけど、その後徐々に耳鳴りは快方に向かっていって、今ではほんのわずかに感じられるだけ。家で音楽を聴いていても、聴力のにぶりはほとんどないと言ってよい。これって漢方の力かしら?

聴力の浮き沈みは日頃敏感に感じとってしまう。バイクに乗る時にヘルメットを装着するとエンジン音の低音部分の響きかたが左右の耳で差が生じてしまう。電車に乗車する時のガタンゴトン音の響きかたにしてもしかり。この差がこの数日間、ほとんど感ぜられなくなった。

メニエール病で聴力に問題が生じるのは、主に低音部分なのだと読んだことがある。ボクもこのケースな訳で、低音部分の聴力が戻るのはとても嬉しい。なぜって、ドローンファンとしては、低音の聴力に問題あり、なんていうのは、ボクの音楽生活が閉ざされるのと同義だから。

本日12月6日(火)も受診します。あまり過度な無理をせず、時間とカネをかけて治療に専念したいと思います。

メニエール病(1)

突発性難聴と当初は診断されていたけれど、どうやらメニエール病らしいということになり、タイトル変更。

耳鳴りは止んでいないので、服用している薬は変更なし。だからイソソルビドもやめていない(医者には、耳鳴りが止んでいないのでイソソルビドもうちょっと続けましょうと言われた)。

この病気、いろいろ不安要素がある。まず、メニエール病にかかった、とか、この病気に罹ったことがあるというひとを知っている、という人間が周囲になかなかいない。今日はじめて一人表れたくらい。当然両親も知らず。

しかも、ボクの場合は耳鳴りがひどいけど、目眩、吐き気などの症状に苦しむひともいる。だから、メニエールに罹ったという人の体験談が、ボクに当てはまるかどうかはまったくわからない。

さらに、現在おこなっている治療によって、どの程度までこの症状を軽減できるのか、ボクにはわからない(医者に質問すれば答えてくれるかな? でもこれもちょっと怖いなぁ)。一生左耳が鳴り続けるのだろうか。それとも治療によって、この耳鳴りが鳴り止む保証があるのだろうか(多分なさそうだけど絶対くじけないで治療を続けるよ、ボクは)。

しかし、自分がストレスで耳をやられるとは思いもしなかった。ボクの場合、ストレスの原因は、卑屈な学生と授業でつき合わなければならないことだと思う。最近は授業の三分の二がそういう学生だらけになっている。学生とのコミュニケーションの取り方を、こちらサイドでは変えるのでなければボクがダメになっちゃうと思うようになった(だって学生はコミュニケーションしてくれようとしないから)。

突発性難聴(3)

突発性難聴。じつに厄介である。

24(木)、25(金)あたりはすこぶる調子が良かった。だから、金曜の診察でおこなった聴力検査は、当然のことながらまったくの正常値を示した。

しかし、この状態でずっと耳の症状が安定してくれると思ったら大間違いである。

翌日26日(土)、27日(日)と耳鳴りが悪化。もう不安で心配になってしまった。日曜日は通常、病院は診察していないけれども、ボクが世話になっている病院の姉妹病院が日曜日でも診察することになっていると知っていたので、駆けつける。

そこで聞かされた病名は、メニエール病。耳鳴りをはじめとする症状の悪化が再発したと判断されたため、突発性難聴ではなくメニエール病と診断された。

もうステロイドを服用するような段階でもなく、ただ与えられていた薬を真面目に飲んで耐えるのみ。翌28日(月)は休講措置をとらせてもらった。

そのためあってか、月曜日、そして本日29日(火)は調子が良い。で、今日は診察日だったので聴力検査をしたら、やはりまたまた正常値。なんか病院に行くときばかりは調子が良い(そのためか、先生もなんとなしに暢気な感じというか緊迫感ない様子。耳鳴りボーボーの時のボクの恐怖ったらこの医者には伝わらない)。

今後の診察については、(1)聴力テストは、次の診察日までに耳鳴りが悪化したときのみ行う、(2)ストレスを軽減するための弱い漢方を処方、(3)あとはなるべく安静が求められるが、基本的には日常生活を送ってよし、(4)散歩やギターでストレス発散できるなら大いに励みなさい、筋トレもまた良し、という感じだった。

耳鳴り自体は、高い周波数のものが続いていて、まるでEliane Radigueのドローン作品をついつい思い出してしまう。耳が正常なうちに聴きたいCDをバンバン聴くしかない。

こんな耳の病気でボクの一生が台無しにされてたまるかと思っている。

突発性難聴(2)

22日(火)は突発性難聴、3度目の診断。

日曜日、月曜日はとても調子良く、だまってじっとしていても耳鳴りはかすかにしか聞こえなかった。ところが、本日22日、朝起床すると、けっこう耳鳴りがぶり返している。

このぶり返しのことを医師に話すと、「耳鳴りがぶり返すケースだと液体のお薬が効きます」とのこと。そのほかの薬に関しては変更なしだけれども、始めは3錠、その次2錠と減っていったステロイドが、今日からは1錠にまたまた減った。

そんでもって、その液体の薬を服用したのが本日の夕食後からなのだけど、たしかに耳鳴りが軽減したと実感できる。まぁ、よかった(のだろうか)。

してもって、聴力検査に関しては、改善した周波数もあればかすかに悪化した周波数もあり、こちらはなかなか思うようになってくれない。

次の診断は25日(金)。耳鳴りだけでもいい、聴力だけででもいい、とにかく回復したい。

突発性難聴(1)

タイトルが示すように、実はボク、突発性難聴に罹ってしまいました。

先週の14日(月曜日)、勤務から帰宅する際耳に異変を感じ、翌日耳鼻科で診断を受けたら、この病名を告げられました。左耳がマズくなってました。

異変直後は、耳がハウリングするような、もやもやするような、コンサートホールで2、3時間音楽聴いた直後にでるような症状の、すこしひどい程度のものが出て来たのですが、気圧のせいだろうと思ってました(気圧の変化に弱いボクは、当日の急な天候の変化に気づかないわけがないのです)。

また、母親が昨年突発性難聴に罹ったとき、そうとう平衡感覚を失いフラフラ状態に見舞われ、ボクの支えなしでは動けない状態になったのですが(結果ステロイドを打ちました)、ボクに関してはそのような症状は出ませんでした。

翌日の診断時点では、どっちの耳がヤラれたのかも判然としない状態でした。この病気は原因が特定されていませんが、医師からはストレスを感じる心当たりはあるかとたずねられました。(この日の午前中、来年度のカリキュラムのことでものすごく嫌なことを頼まれてムシャクシャしてました)。

その後、処方された薬を飲んだり、ストレスになる授業に限っては休講措置をとるなどして、なるべく治療に専念しました。

18日(金)の診察では、聴力が上がっていると判断され、治療方針も継続となりました。この段階では、左耳がアカンのだなと自覚できています。

現在20日(日)でも耳鳴りは続いていますが、以前にくらべれば改善あるように思います。たとえば、唾を飲み込むとき、昨日は左耳からは何にも音が聞こえなかったり、力が入らなかったりしましたが、現在は左耳が動く(?)ような音が聞こえるようになりました。テレビの出演者が同時に話すのが聴き取れなかったけれども、これも克服しつつあります。

母の場合ひと月ほど通院を続け、今では耳鳴りもなんにも後遺症に苦しんではいません。ボクは現在治療の真っ最中で、不安がないと言えばウソになってしまうけれども、心を強くして、たとえステロイドを打とうが、克服してやろうと思っています。

それまでは、文学や音楽の研究書を読んで静かに過ごそうと思っています。最新号の『ワイヤー』はゲッチングだし、先日購入した

Sinister Resonance: The Mediumship of the Listener

Sinister Resonance: The Mediumship of the Listener

サウンドアートの大家David Toopの本ですが、英米。ヨーロッパ文学とサウンドとの関係が多角的に語られていて、たいへんボクにとっては有益そうです。